供託手続
供託という言葉は、あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、これも我々司法書士が行う法律上の手続きの一つです。
供託には、以下の5種類があります。
1 | 弁済供託 |
2 | 保証供託 |
3 | 執行供託 |
4 | 没収供託 |
5 | 保管供託 |
一番イメージしやすいのは、弁済供託ですので、以下で弁済供託を簡単にご紹介いたします。
弁済供託
供託とは、債務を消すための法律上の手続きの一つです。
債務が消滅する代表的なものは「弁済」ですが、この「弁済」ができない事情があるときは、どうやって債務を消したらよいのでしょうか。
以下、具体例を挙げます。
■ 具体例
例えば、現在あなたが住んでいるアパートやマンションの大家さんが、急に家賃の値上げを要求してきたとします。
もしあなたがその値上げに納得するのであれば何の問題もありません。
しかし、あなたがその値上げに納得できないとしたら、どうすればよいのでしょうか。
納得できないからと言って、家賃を支払わずにいると債務不履行による遅延損害金が発生します。
かといって大家さんは従来の金額では納得できないと言って家賃を受け取ってくれません。
このまま返済日を過ぎると、あなたは遅延損害金を支払わなければなりません。
仮に遅延損害金の発生を甘受したとしても、その次にやってくるのは家賃不払いによる賃貸借契約の解除です。
このままあなたが家賃の値上げを拒み続けると、遅かれ早かれ部屋を追い出されてしまいます。
では、そうならないためにも、やはり家賃の値上げを涙を呑んで同意するしかないのでしょうか。
これが、弁済供託の問題の所在です。
我々司法書士は、そんな状況を回避するために、供託業務を行っています。
具体的には、従来の家賃を、大家さんに支払う代わりに、供託所(法務局)に預けます。
供託をすることにより、債務を免れることができます。
このように、法律上の正式な手続きにのっとた制度を活用すれば、賃貸借契約を解除されることはありません。
このような供託を弁済供託といいます。
供託手続きの中では一番よくある供託の実例です。
その他にも4種類の供託がありますが、我々司法書士はあなたが供託する場合に、あなたの代理人になることができます。
お気軽にご相談ください。